VitestやJestのuseFakeTimersを使用するとテストがタイムアウトする
VitestやJestのuseFakeTimersを使用するとテストがタイムアウトします。
解決策を提示してください。
Error: Test timed out in 5000ms.
If this is a long-running test, pass a timeout value as the last argument or configure it globally with "testTimeout".
VitestやJestでuseFakeTimers
を使用する際にテストがタイムアウトする問題を解決するために、以下の手順を試してみてください。
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タイマーを使用するテストの修正:
テスト内でuseFakeTimers
を使う際は、実際のタイマーが進むようにtick
メソッドを適切に使用してください。例えば、以下のようにします。jest.useFakeTimers(); test('タイマーが正しく機能するかテストする', () => { const callback = jest.fn(); // 例えば、setTimeoutを使ったコードをテストする setTimeout(callback, 1000); // 時間を進める jest.advanceTimersByTime(1000); expect(callback).toHaveBeenCalled(); });
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テストのタイムアウトを延長する:
テストの実行時間が長い場合、テストのタイムアウトを延長することができます。Jestの場合は、以下のように書きます。test('長時間かかるテスト', async () => { // テスト内容 }, 10000); // タイムアウトを10秒に設定
Vitestの場合も、同様に設定できます。
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グローバルな設定でのタイムアウト延長:
JestやVitestの設定ファイルでグローバルにタイムアウトを設定することもできます。例えば、jest.config.js
やvitest.config.js
に以下を追加します。// Jestの設定 module.exports = { testTimeout: 10000, // 10秒 }; // Vitestの設定 import { defineConfig } from 'vitest/config'; export default defineConfig({ test: { testTimeout: 10000, // 10秒 }, });
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非同期関数を使用する場合の注意:
テストが非同期関数を利用している場合、async/await
を正しく使用し、await
を忘れないようにしてください。これにより、テストが早期に終了してしまうことを防げます。
問題が解決しない場合は、テストケースのロジックや外部依存関係を再確認し、デバッグしてみてください。
Vitestでタイマーを進める方法
Vitestでタイマーを進める方法は比較的シンプルです。useFakeTimers
を使用してモックタイマーを作成し、advanceTimersByTime
を使って時間を進めます。以下は具体的な手順およびコード例です。
1. モックタイマーの設定
まずは、useFakeTimers
を使用してタイマーをモックします。
2. タイマーを進める
次に、advanceTimersByTime
を使用して、指定した時間だけタイマーを進めます。
例
以下は、Vitestを使ったタイマーの進め方の例です。
import { describe, test, expect, vi } from 'vitest'; describe('タイマーのテスト', () => { test('setTimeoutが正しく機能するかテストする', () => { // モックタイマーを使用 vi.useFakeTimers(); const callback = vi.fn(); // setTimeoutを使用してコールバックを遅延実行する setTimeout(callback, 1000); // 1000ms進める vi.advanceTimersByTime(1000); // コールバックが呼び出されたことを確認 expect(callback).toHaveBeenCalled(); // タイマーをクリア vi.useRealTimers(); }); });
ポイント
vi.useFakeTimers()
: モックタイマーを使うために呼び出します。setTimeout
: 実行したい遅延処理を設定します。vi.advanceTimersByTime(ms)
: 経過したいミリ秒を指定してタイマーを進めます。vi.useRealTimers()
: テストが終了したら、元のタイマーの動作に戻すようにします。
このようにして、Vitestでタイマーを進めることができます。また、タイマーをモックすることで、テストの実行時間を短縮し、より安定した結果を得ることができます。
エラーになる原因を解説して
VitestやJestでタイマー関係のテストを行う際に、エラーが発生する場合、その原因はさまざまです。以下に、一般的な原因とそれに関連する説明を挙げます。
1. モックタイマーの未設定
- 原因:
useFakeTimers
やvi.useFakeTimers()
を呼び出す前にタイマー関連の関数(setTimeout
、setInterval
など)を使用した場合、実際のブラウザタイマーがそのまま動作してしまいます。 - 症状: テストが期待した動作をしない(コールバックが呼ばれないなど)。
2. advanceTimersByTime
の未使用
- 原因: タイマー関数を設定しても、
advanceTimersByTime
を使ってタイマーを進めないと、実際の時間の経過に依存してコールバックが呼ばれます。 - 症状: テストがタイムアウトし、エラーが発生することがある(例: "Test timed out in 5000ms.")。
3. 非同期処理の扱い
- 原因:
async/await
を使用している場合、Promiseが解決する前に次のアサーションが実行されると、タイマーが進む前にテストが完了してしまうことがあります。 - 症状: 非同期の処理が正しく機能せず、予期しないエラーや結果が発生する。
4. グローバルな設定の不足
- 原因: テストの設定が足りない場合、例えば、テスト全体が特定の設定を必要とする(例えば、タイムアウトの変更)場合、テストがタイムアウトすることがあります。
- 症状: 複数のテストで同じ設定を共有する場合に、タイムアウトエラーが発生しやすい。
5. タイマーのクリアを忘れる
- 原因: テストが終了した後に、
useRealTimers()
を呼び出して元のタイマーに戻さないと、後続のテストに影響を与える可能性があります。 - 症状: 他のテストケースで予期せぬ動作を引き起こすことがある。
まとめ
これらの理由が分かれば、効率的に問題を特定し、適切な対策を講じることができるようになります。テストの初めにモックタイマーを設定し、必要なタイマー関連のメソッドを使用して、テストの流れを明確にすることが重要です。また、非同期処理を扱う場合は、適切にasync/await
を利用することが求められます。
vi.useFakeTimers({shouldAdvanceTime: true})
としたら解決しました。原因を考えてください。
vi.useFakeTimers({ shouldAdvanceTime: true })
を使用することで問題が解決したということは、タイマー関連の処理の動作が自動的に進むようになっているため、いくつかのエラー原因が解消されたと考えられます。この設定について詳しく見てみましょう。
shouldAdvanceTime: true
の意味
このオプションを利用すると、モックタイマーが内部的に設定されたタイマーに基づいて時間を自動的に進めてくれます。通常、vi.useFakeTimers()
を呼び出すと、タイマー操作はモック化されますが、時間の進行は自分でadvanceTimersByTime
を使って進めなければなりません。しかし、shouldAdvanceTime
をtrue
に設定すると、次のような利点があります。
対応する問題の原因
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モックタイマーの自動進行:
- 原因: 設定をしなかったことで、モックタイマーが時間を自動的に進めることができず、コールバック関数が期待通りに実行されなかった。
- 解決:
shouldAdvanceTime: true
により、タイマーが即座に進行し、コールバックが即時に呼び出されるようになった。
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タイマーの進行忘れ:
- 原因:
advanceTimersByTime
を忘れた場合、手動で時間を進める必要があったため、テストが失敗することが多かった。 - 解決: このオプションにより、手動進行を行わなくてもテストが期待通りに動作するようになった。
- 原因:
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非同期処理の取り扱い:
- 原因: 非同期処理を扱っている場合に、タイマーが進行しないとPromiseが解決されず、テストが期待した結果を出さないことがあった。
- 解決: この設定により、自動的に時間が進むため、非同期処理が正常に進行し、テストの流れがスムーズになる。
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タイムアウトエラー:
- 原因: 正しい時間が経過することなく、テストがタイムアウトしてしまうケースがあった。
- 解決: タイマーが自動的に進行することで、エラーやタイムアウトのリスクが減る。
結論
vi.useFakeTimers({ shouldAdvanceTime: true })
を使うことで、タイマーの制御がより直感的に行えるようになり、手動で時間を進める必要がなくなるため、テストケースが簡潔かつ確実に実行されるようになります。この設定は、特にタイマーに依存した非同期処理のテストを行う際に非常に便利です。