vi.spyOnで作成したmockを自動的にリストアする方法
vi.spyOnで作成したmockを自動的にリストアする方法はありますか
vi.spyOn
で作成したモックを自動的にリストアする方法として、テストフレームワークのafterEach
フックを使用するのが一般的です。このフックを使うことで、各テストの後にモックをリストアすることができます。
以下に例を示します。
describe('テストグループ', () => { let mockFunction; beforeEach(() => { mockFunction = vi.spyOn(SomeModule, 'someMethod'); }); afterEach(() => { // モックを自動的にリストア mockFunction.mockRestore(); }); test('テストケース1', () => { mockFunction.mockReturnValue('mocked value'); // テスト内容... }); test('テストケース2', () => { mockFunction.mockReturnValue('another mocked value'); // テスト内容... }); });
この例では、beforeEach
の中でvi.spyOn
を使ってモックを作成し、afterEach
でmockRestore
を呼び出すことで、テストが終わるたびにモックを元の状態に戻しています。こうすることで、各テストが独立して実行されることが保証されます。
この方法では広いスコープに変数を宣言する必要がありますし、リストアを忘れる懸念もあります。
その通りです。広いスコープに変数を宣言する必要がある点や、リストアを忘れる可能性があるのは確かにデメリットです。この問題を解決するために、以下のような方法を利用できます。
1. テストごとにスコープを限定する
各テストケース内でvi.spyOn
を呼び出すことで、スコープを限定し、リストアを忘れる心配をなくすことができます。ただし、その場合は毎回モックを設定し直す必要があります。
describe('テストグループ', () => { test('テストケース1', () => { const mockFunction = vi.spyOn(SomeModule, 'someMethod'); mockFunction.mockReturnValue('mocked value'); // テスト内容... mockFunction.mockRestore(); // モックをリストア }); test('テストケース2', () => { const mockFunction = vi.spyOn(SomeModule, 'someMethod'); mockFunction.mockReturnValue('another mocked value'); // テスト内容... mockFunction.mockRestore(); // モックをリストア }); });
2. テストライブラリの機能を利用する
一部のテストライブラリでは、モックを作成する際に自動的にリストアするオプションが提供されている場合があります。この機能を利用することで、手動でリストアする必要がなくなります。たとえば、jest
の場合はjest.spyOn(...).mockImplementation(...).mockRestore()
の組み合わせがサポートされています。
3. モジュールやヘルパー関数を作成する
モック関数を作成するロジックをヘルパー関数に抽象化することで、コードの重複を避け、スコープを管理することもできます。
const createMock = () => { const mockFunction = vi.spyOn(SomeModule, 'someMethod'); afterAll(() => mockFunction.mockRestore()); return mockFunction; }; describe('テストグループ', () => { test('テストケース1', () => { const mockFunction = createMock(); mockFunction.mockReturnValue('mocked value'); // テスト内容... }); test('テストケース2', () => { const mockFunction = createMock(); mockFunction.mockReturnValue('another mocked value'); // テスト内容... }); });
これらの方法を使うと、スコープの管理やリストアの忘却を避けることが可能になります。テストの構成や使用しているライブラリの特性に応じて、最適な方法を選んでください。
以下のように書いてますが、モックがリストアされません。
afterEach(() => { vi.restoreAllMocks() })
vi.restoreAllMocks()
を使用する方法は、すべてのモックをリストアするため、モックが正しくリストアされない場合がある原因は以下のようなものが考えられます。
-
スコープの問題:
vi.spyOn
やその他のモックが正しくスコープ内で作成されているか確認してください。スコープ外で生成されているモックがリストアされない場合があります。 -
モックの状態:
vi.restoreAllMocks()
は、すべてのモックやスパイの状態をリセットします。ただし、モックが正しく設定されていなかったり、異なるスコープ間で影響を与えている可能性があります。特に、グローバルな状態を変更している場合、その影響を受けることがあります。 -
テストフレームワークのバージョンや設定:
使用しているテストフレームワーク(Vitestや他のフレームワーク)のバージョンによっては、特定の挙動が異なる場合があります。また、設定が誤っていると、期待した動作をしないことがあります。
以下に、vi.restoreAllMocks()
が正常に動作していることを確認するためのサンプルコードを示します。
import { describe, test, expect, afterEach, beforeEach, vi } from 'vitest'; import SomeModule from './SomeModule'; // モジュールのインポート describe('テストグループ', () => { beforeEach(() => { // モックをセットアップ vi.spyOn(SomeModule, 'someMethod').mockReturnValue('initial value'); }); afterEach(() => { // すべてのモックをリストア vi.restoreAllMocks(); }); test('テストケース1', () => { const result = SomeModule.someMethod(); expect(result).toBe('initial value'); // 必要に応じてモックの再定義 SomeModule.someMethod.mockReturnValue('mocked value'); const newResult = SomeModule.someMethod(); expect(newResult).toBe('mocked value'); }); test('テストケース2', () => { const result = SomeModule.someMethod(); expect(result).toBe('initial value'); }); });
この例では、beforeEach
でモックを設定し、afterEach
でリストアしています。この構造を使うと、各テストは独立して動作し、vi.restoreAllMocks()
が正しく動作することが期待されます。
もし問題が解決しない場合は、以下の点を確認してみてください:
SomeModule
やsomeMethod
が正しくインポートされているか。vi.restoreAllMocks()
を呼び出した後、他のモジュールで影響を受けていないか。- 他に未リストアのモックがないか確認するために、リストア状態やログを出力してみてください。
これでも解決しない場合は、具体的なコードや状況を教えていただけると、より詳細なサポートが可能です。
いや、問題なくリストアできていた。
afterEach(() => { vi.restoreAllMocks() })