readAsDataURL と createObjectURL について
Javascriptの readAsDataURL と createObjectURL について、それぞれの機能を説明した後にその違いについて詳しく教えてください。
readAsDataURL は、ファイルを非同期に読み込んでデータURL形式にエンコードするためのメソッドです。このメソッドを使用すると、ファイルの内容をバイナリデータとして読み込み、それをBase64エンコードしてデータURL形式で取得できます。
一方、createObjectURL は、バイナリデータやBlobオブジェクトに一意のURLを割り当てるためのメソッドです。これにより、ブラウザ内でファイルを直接扱えるようになります。URLは一時的なものであり、ドキュメントがアンロードされるか、revokeObjectURL が呼び出されるまで有効です。
つまり、readAsDataURL を使用すると、ファイルを非同期に読み込んでデータURL形式で利用できます。一方、createObjectURL を使用すると、バイナリデータやBlobオブジェクトに一意のURLを割り当てることで、直接ブラウザ内でファイルを扱うことができます。
readAsDataURL の主な使用例は、ファイルのプレビュー表示や、ファイルのアップロード前にファイルの内容を確認することです。一方、createObjectURL の主な使用例は、メディア要素への動画や音声のロード、または、ファイルのダウンロードリンクの生成などです。
なお、readAsDataURL はファイルの内容そのものをBase64エンコードするため、データURLとして取得される文字列は通常、元のファイルサイズよりも大きくなる場合があります。一方、createObjectURL はバイナリデータやBlobオブジェクトにURLを関連付けるだけなので、元のファイルサイズを保持します。
なるほど
readAsDataURL の主な使用例は、ファイルのプレビュー表示や、ファイルのアップロード前にファイルの内容を確認することです。一方、createObjectURL の主な使用例は、メディア要素への動画や音声のロード、または、ファイルのダウンロードリンクの生成などです。
readAsDataURL と createObjectURL を使ったコード例をそれぞれ作成してください。
ただし、それぞれ同期的に用いた場合と非同期的に用いた場合も作成してください(async await を使った場合と使わない場合)。
以下は、readAsDataURL と createObjectURL のコード例です。
readAsDataURL の同期的な使用例
function readFileSync(file) { const reader = new FileReader(); reader.readAsDataURL(file); reader.onload = function (e) { const result = e.target.result; console.log(result); }; } const file = document.querySelector('input[type="file"]').files[0]; readFileSync(file);
readAsDataURL の非同期的な使用例 (async await を使用)
async function readFileAsync(file) { return new Promise((resolve, reject) => { const reader = new FileReader(); reader.onload = function (e) { const result = e.target.result; resolve(result); }; reader.onerror = function (e) { reject(e); }; reader.readAsDataURL(file); }); } async function main() { try { const file = document.querySelector('input[type="file"]').files[0]; const result = await readFileAsync(file); console.log(result); } catch (error) { console.error(error); } } main();
createObjectURL の同期的な使用例
function createObjectURLSync(file) { const url = URL.createObjectURL(file); console.log(url); } const file = document.querySelector('input[type="file"]').files[0]; createObjectURLSync(file);
createObjectURL の非同期的な使用例 (async await を使用)
async function createObjectURLAsync(file) { return new Promise((resolve, reject) => { try { const url = URL.createObjectURL(file); resolve(url); } catch (error) { reject(error); } }); } async function main() { try { const file = document.querySelector('input[type="file"]').files[0]; const url = await createObjectURLAsync(file); console.log(url); } catch (error) { console.error(error); } } main();
複数のファイルサイズの大きな画像をFileオブジェクトで保持しています。
これらの画像を一覧としてプレビューする方法を教えてください。プレビューの解像度は低くても問題ないものとします。
複数のファイルのプレビューを一覧として表示するには、以下のような手順を実行することができます。
- HTMLに画像を表示するための要素を作成します。例えば、
<div>
要素を使用します。
<div id="preview"></div>
- JavaScriptで、各ファイルに対して FileReader を使用してプレビューを作成します。
function createImagePreview(file) { return new Promise((resolve, reject) => { const reader = new FileReader(); reader.onload = function (e) { const img = document.createElement('img'); img.src = e.target.result; img.style.width = '100px'; // プレビューの解像度を調整するために適宜変更してください img.style.height = 'auto'; document.getElementById('preview').appendChild(img); resolve(); }; reader.onerror = function (e) { reject(e); }; reader.readAsDataURL(file); }); } const files = document.querySelector('input[type="file"]').files; const previewPromises = Array.from(files).map(file => createImagePreview(file)); Promise.all(previewPromises) .then(() => { console.log('プレビュー作成完了'); }) .catch(error => { console.error('プレビュー作成エラー:', error); });
このコードでは、選択されたファイルの数だけ FileReader を使用してプレビューを作成し、プレビューを表示するための <img>
要素を作成しています。
createImagePreview
関数は FileReader を使ってファイルを読み込み、読み込みが完了したら <img>
要素を作成して #preview
要素に追加します。
複数のプレビューを作成するため、Array.from(files).map
を使用してファイルの配列を作成し、Promise.all
を使って全てのプレビューの作成が完了するのを待ちます。
プレビューの解像度はコード中の img.style.width
, img.style.height
の部分で調整することができます。適宜変更してください。
以上で、大きなファイルの画像をプレビューする一覧が作成されます。
readAsDataURLを使うことでメモリ消費量が大きくなりませんか?
readAsDataURL
を使用することで、大きなファイルの場合にはメモリ消費量が増える可能性があります。それは、readAsDataURL
が画像ファイルをバイナリデータではなく、データURL(Base64 エンコードされたテキスト)として読み込むためです。
データURLは、元のバイナリデータの3/4のサイズになるため、非常に大きなファイルを読み込むとメモリの使用量が増えます。特に複数の大きなファイルを同時に読み込む場合、メモリ消費量が増える可能性があります。
このような場合、メモリ使用量の削減を考慮するため、readAsDataURL
の代わりに readAsArrayBuffer
または readAsBinaryString
メソッドを使用することを検討することができます。これにより、バイナリデータを直接読み込むことができます。
ただし、readAsArrayBuffer
や readAsBinaryString
を使用する場合、画像を表示する前にデータを変換する必要があります。たとえば、createObjectURL
メソッドを使用してバイナリデータをブラウザ上で直接参照可能な URL に変換することができます。これにより、メモリ使用量を削減しながら画像をプレビューすることができます。
ただし、この場合もメモリ使用量には注意が必要です。特に、大量のファイルまたは非常に大きなファイルを処理するような場合には、適切な工夫や制約が必要になるかもしれません。
readAsDataURL の非同期的な使用例 (async await を使用)のコードは以下のように修正した。
ポイントとしては
- e.target.resultではなくreader.resultを使っている。e.targetはnullになる可能性があるのでこちらの方が簡潔
- 成功時、reader.resultにはbase64 エンコーディングされた data: URL の文字列が格納される。なのでそれ以外は除外している。
- 自動的に返り値型の推定ができないので
Promise<string>
で指定する
const readFileAsync = async (file: File | Blob): Promise<string> => { return new Promise((resolve, reject) => { const reader = new FileReader() reader.onload = (e) => { if (!(reader.result instanceof ArrayBuffer) && reader.result != null) { resolve(reader.result) } else { reject(new Error("FileReader result is not an string")) } } reader.onerror = (e) => { reject(e) } reader.readAsDataURL(file) }) }
同じ画像に対してJavascriptの readAsDataURL と createObjectURLをそれぞれ実行するとメモリ使用量はどのくらい違いますか
readAsDataURL
とcreateObjectURL
の実行によるメモリ使用量の差は、一般的な規則では一概には言えません。それは、使用環境やブラウザの実装によって異なるためです。
一般的には、readAsDataURL
は大きなファイルを読み込む際にメモリ消費量が増える可能性があります。これは、データURL(Base64エンコード済みのテキストデータ)としてメモリに保持されるためです。したがって、読み取ったデータが大きいほど、メモリ使用量も大きくなる傾向があります。
一方、createObjectURL
はブラウザがバイナリデータを直接参照できるURLに変換するため、そのままではメモリを大量に消費しません。ただし、変換されたデータは一時的にメモリに保持されるため、大量のファイルを同時に処理する場合や、非常に大きなファイルを処理する場合は、メモリ使用量が増える可能性があります。
具体的なメモリ使用量の違いは、使用環境や処理する画像のサイズに依存します。したがって、特定の状況でのメモリ使用量の違いを正確に評価するには、実際のデータと環境で試してみる必要があります。